Skip to content(本文へジャンプ)

中間管理職板ばさみ相談室

板挟みの悩み多き中間管理職。あなたの悩みが、みんなのヒントに!?
1000人規模の自衛隊の元指揮官、大企業の顧問を長年経験した組織運営のベテランが、
あなたのお仕事の悩みにお答えします。

NEW

Q13
「その情報が必要ですか?」とは取締役に言えない

  • 2023-06-05
  • コンサルティング会社 部門課長 Mさん(40代)のお悩み

マーケット調査部門の課長をしております。
取締役と部長、さらには部下に挟まれて、どうふるまうべきか苦慮しております。

ことの発端は、「マーケットの動向がわかる資料が欲しい」と取締役から部に声がかかった際に、課のミーティング資料として作っているものを、取締役にお渡ししたことにあります。
それから毎月その資料を直接お渡しするのが私の役目となっております。

その資料をお渡しすること自体は、部長にも了承を得ており、問題はないのですが、
「課のミーティング資料レベルの細かい情報を渡すのは、上層部にはノイズにしかならないので不要ではないか?」と毎月のように部長から私に苦言があります。そして、私も実のところ部長と同意見です。

ミーティング資料とはいえ、取締役に提出するために体裁などを整える作業もあります。
その資料の最終使用目的が良くわからないため、手を動かしてくれる部下への私の説明も明確さにかけており、「これ、本当に必要ですか」と言い出す部下も出てきています。

取締役に、やんわり今後の資料提供をお断りできればいいのですが、部長を飛ばして直々に私からそのようなことをお伝えするのも良くないと思い、悶々としています。

A13
取締役の考えを知る努力をしましょう

まさに板ばさみですね!
あなたも部長と同じく不要と思っている資料を、取締役に渡し続ける必要があるのかどうかということですね。

方法は以下の二つのいずれかが良いと思います。

  1. 部長と協議の上、部長から取締役に伝えてもらう
  2. 自分から取締役に伝える(事前に部長に許可をとる)、結果を報告する。

それが出来ず、今まで通り渡すのであれば、その必要性をあなたから取締役に直接確認することです。このこと自体は問題はないと思います。ただし、時と場所、タイミングをとらえて話す必要はあります。

あなたや部長が考えている以上に、その資料を取締役が仕事に活用しているかもしれません。
いずれにしても本当に無駄な資料かどうかよく確認する必要があります。
一見無駄に見える情報もたまには重要な情報源になっているかもしれませんので。

仕事が増えたので、無駄ではないかと思っているという面もあるかと思います。どのように振舞うかは、その仕事が会社の役に立っているのか、部下に無駄な作業をやらせていないかをチェックポイントとして再点検する観点でみてください。

上の人の考えは、なかなか下の人は分からないものです。
自衛隊では2階級上の人の立場からものを考えて仕事しなさいということをよく言います。

日頃から取締役の考えを理解しようと努め、そのためのコミュニケーションは臆せずとることです。
意思の疎通ができていれば自然と解決する問題です。
時として、考えすぎずに取締役などの上の方と話す機会を持つことも大事です。かえって好感を持たれたりすることも多くあります。
この問題をきっかけとして、色々学んでいただけると良いかと思いますよ。

今回のまとめ

  • 仕事の見直しには、会社全体をみる視点が必要です
  • チャンスがあれば、上司より上の立場の人とも積極的に話をしてみましょう

過去のお悩みはこちら

板ばさみ相談室では皆さまからのお悩みを募集しております。
お問い合わせフォームよりご連絡ください。

回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

日本のあちこちで地震が頻発していますね。
災害時には、「日頃やっていないことはできない」のです。ですから、地図上の場所を知っておくだけでなく、広域避難場所まで実際に歩いてみるなど、体験をすることが大切です。

  1. HOME
  2. Amelys Journal
  3. 第13回