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Amelys Journal

人事DXを成功に導く「鉄板の3ステップ」
業務の見える化→構造化→マニュアル化

  • 2022-03-28
  • セミナーレポート

アメリスは、2014年の創業以来、業務プロセスの専門家として、「業務の可視化」「再設計」「新業務の浸透」などを通して「経営の意思決定インフラ」を整備し、生産性向上・内部統制強化・DX・BPOをはじめとした、お客様の「業務改革の成功」を支援させていただいており、様々な業種・業態、組織・部門におけるノウハウが蓄積されています。
ここでは、2021年10月21日に日本CHO協会主催のセミナー「デジタルトランスフォーメーションによる人事業務改革の進め方」にて、当社代表の橘高康朗が「人事DXを成功に導く、業務の可視化・マニュアル化の進め方」と題して講演した内容をもとに、「人事DXを成功に導く「鉄板の3ステップ』」について解説していきます。

「うちの会社、まず何をすればいいの?」

日本CHO協会が9月に発表した、会員102名によるアンケートでは、「人事の業務の属人化を排除したい」ものの、「どのように進めたらよいかわからない」という人事の現場の声が読み取れます。

出典: パソナHRソリューション「人事業務内でDX推進を巻き起こすには? 」
(アンケート元: 日本CHO協会公開セミナー)

実際、人事業務を効率化するためには、属人性を排除する必要があり、そのためには「業務の可視化」が欠かせません。さらに言えば、「DX」にしろ、「RPA」にしろ、「BPO」にしろ、実は「業務の可視化」が「業務改革の成功」に導くうえでの大前提であり、必要条件の1つと言えるのです。

そこで今回は、アメリスの持つノウハウのうち、「DX」「RPA」「BPO」をはじめとした、業務改革の前に必ずやっておくべき、「鉄板の3ステップ」について、人事業務にフォーカスを当てて説明していきます。

STEP1: 業務の全体マップを描く

全社の業務全貌を把握する

人事という仕事は、その名の通り「人」が絡む業務ということもあって、様々な部署の業務と深く関連しています。そのため、その全貌を把握できている方は人事内ではもちろん、全社でも数少ないのではないでしょうか。業務で何かわからないことがあると、「これは誰々さん、あれは誰々さんに聞いて」といったように、人ベースで把握していることも多く見受けられます。しかし、「属人化の排除」という観点からも、「業務の可視化」を行い、人ではなく業務を軸にした整理を行うことで、課題が浮き彫りになります。そこで、最初に作成するのが、「業務の全体マップ」と呼ばれるものになります。

下図は、「業務の全体マップ」の1例であり、会社全体の業務を1枚にまとめています。

業務の全体最適を考える

なぜここまで大きな「全体」を「見える化」することが大事なのでしょうか?それは、「DX」の目的が「全体最適」であることによります。

これまでの業務効率化やIT化というのは、主にこの全体マップにおける1つのボックス単位で行われていました。たとえば、勤怠管理、経費申請、契約書電子化などを思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。

一方で「DX」は、その名の通り「デジタル」の力で会社全体を「トランスフォメーション」するものなので、各業務の個別最適ではなく、業務の全体最適を考える必要があります。そのためには、「人事業務が会社全体の業務の中でどのような位置づけにあるのか?」を明らかにしたうえで、人事業務と他の業務への関連、影響を把握する必要があるのです。

実際、私たちにご相談いただくお客様の悩みは、人事に限らず、業務全体が見えていないことに起因することが多く、「業務の全体マップ」を作ることがすべての出発点だと考えています。

STEP2: 業務を構造化する

「地図」で例えると……

STEP1で作成した「業務の全体マップ」は、まさに全体を俯瞰する地図です。STEP2の「業務の構造化」は、これをドリルダウン・構造化していきます。

地図を例に考えてみると、例えば今からお客様の本社ビルにお伺いしよう、となったとき、縮尺の大きい「日本地図」だけではたどり着けません。かといって、縮尺の小さすぎる「敷地図」だけでもたどり着けません。目的地へたどり着くためには、その「道のり」を示す、適切な「尺度」の地図が必要となります。

これを業務に当てはめてみると、「コーポレート業務」→「人事業務」→「給与計算業務」→「給与計算手順」という具合に、各業務単位に応じた縮尺・解像度での「見える化」が必要となります。

まさに、業務も地図同様、縮尺や解像度に応じた構造で整理されるのが理想、という事です。

適切な尺度による道のり(=業務フロー図)

道のりを示す地図同様、業務の工程(業務フロー)が適切な尺度で可視化されていれば、「この範囲をRPA化しよう」や「アウトソーシングに出そう」、また「システム連携で自動化できないか」などといった議論ができるようになります。DXをはじめとした本質的な業務改革においては、この議論がちゃんとできる尺度・解像度での“地図”が必要になってきます。そのために、全体マップから落とし込んで業務を構造化していくことが非常に重要です。

この話を聞いて、あるお客様(社長)が、「なるほど、自分(社長)と現場との間で話が食い違うのは、お互い違う尺度の地図を見ていたからなんですね」とおっしゃっていました。構造化というステップを踏んで、誰もが同じものを同じ目線で見られるようになることが可視化の価値です。

STEP3: マニュアル化

「マニュアル」といっても様々

STEP1で全体を描き、STEP2でそれを構造化したところで、いよいよSTEP3は「マニュアル化」になります。ここで問題となるのが、マニュアルが管理されずに勝手に作られてしまったり、業務の縮尺や様式がまちまちだったりすることです。

先程例に挙げた「地図」も、「日本全体地図」から「住宅地図」まで様々な地図があるのと同様、「マニュアル」も、部署間の連携を示すような「業務マニュアル(業務要領書)」から、パソコンの操作を示す「操作マニュアル(操作手順書)」まで様々です。

そこで、ここではしっかり体系化され、縮尺も揃った、業務改革を成功に導く「マニュアル化」にあたってのポイントを3つに絞って解説します。

(1)マニュアルを正式文書化する

まずは、マニュアルを会社の正式な文書体系に位置づけることです。誰かが作った PowerPoint や Word の資料というだけでは、「誰でも守るマニュアル」「継続して使われるマニュアル」にはなりません。正式な文書とするための手続きを経ることで、ある意味そのマニュアルに“権威付け”をすることが必要です。

また、その正式文書化の過程で、文書番号や業務番号を振り、マニュアル(業務)を管理可能な状態にしてしっかり体系化することも重要です。

(2)マニュアルの主管部を決める

2つ目は、マニュアルごとに主管部を決め、その部署がマニュアル(業務)を定義し管理するという「役割と責任」をはっきりさせることです。

たとえば「社宅管理業務」が人事部と総務部の間で境界線が曖昧なままだとすると、業務を改善するにも合意形成に時間が掛かり、DXの進みも遅くなってしまいます。主管部を明確に定め、主管部に責任もってスピーディに業務を管理・改善してもらう必要があります。

(3)マニュアルのフォーマットを揃える

最後に、様式・体裁の統一です。たとえばマニュアルの項番1つとっても、項番1は必ず「業務の目的」とし、項番2は「定義」とするなど、項番ルールを統一するだけで、業務効率は格段に上がります。

その他、用語の定義や言葉遣い・表記ルール、フロー図の体裁(縦書き/横書き)や粒度の統一なども、大きな効果が見込めます。どのマニュアルも見ても、「何がどこに書いてあるか一発でわかる」マニュアル群を作ることが重要です。

DXは単なるIT化ではなく、
業務を再構築して組織の価値を高めること

これら3つのポイントをしっかり押さえたマニュアルは、作って終わりではない、業務の変化とともに成長し続ける「業務基盤」となります。DXは単なるIT化ではなく、業務を再構築して組織の価値を高めること

以上、「鉄板の3ステップ」を踏むことにより、組織の価値を本質的に高める「トランスフォーメーション」を起こすことが可能になります。

まずは小さな成功から

最初からすべての部署・業務について実施するというのは無理な話です。最初は全体マップを描いた上で、範囲を決めて少しずつ整理を始めていき、小さく業務改革の成功体験を積みながら、拡大していくことをおすすめします。

「見える化」で業務に明るく、気持ちも明るく

業務の「見える化」には、業務に詳しくなって効率が上がる点に加え、もう一つ大きな効果があります。それは、「社員が明るくなる」ということです。実際、私たちのお客様からも、業務の可視化とマニュアル化を進めた結果、「社内が明るくなった」「社員が仕事に前向きになったと言っている」という声を沢山いただきます。

なぜなら、業務に“明るく”なると、気持ちも“明るく”なるのです。これは「人事の本領である「人づくり」と「未来の会社づくり」を同時に行える一石二鳥の取り組みといえますので、今回の記事を「人事DX」の成功のヒントにしていただければ幸いです。

皆さんも、自分たちの力で、仕事を明るく、楽しくしましょう!

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