中間管理職板ばさみ相談室
板挟みの悩み多き中間管理職。あなたの悩みが、みんなのヒントに!?
1000人規模の自衛隊の元指揮官、大企業の顧問を長年経験した組織運営のベテランが、
あなたのお仕事の悩みにお答えします。
Q2
「尻ぬぐい的な仕事にモチベーションが湧かない」
- 2022-11-28
- 製造業 営業部長 Bさん(50代)のお悩み
私は製造業で社員200名程のオーナー企業 の営業部長をしています。
この度、社内で顧客担当変更があり、X社様の担当になりました。このX社様は、弊社社長の息子が受注したお客様で、彼が長年担当してきたいわゆるVIP顧客です。
しかし、その関係が親密になり取引が大きくなるに従って、売掛金が膨らみ、回収が難しくなっていることが問題となっています。
社長の息子は、この売掛金問題が手に負えなくなりX社様の担当を私に押し付けてきた、というのが今回の担当変更の実態です。
社長はシレッと「あなたなら処理できるでしょう。X社様との関係は壊さず、速やかに回収するように」と言っただけでした。
当然解決すべき問題とは思いますが、尻ぬぐい的な仕事になかなかモチベーションが湧きません。
A2
「会社の大事な仕事だと考えて取り組む」
これは、まず任務分析ですね。
任務分析というのは、「私の地位・役割とはなんなのかと考える」ことです。
そうすると、下記のような分析になりますね。
- 貴方の地位: 会社の責任者
- 貴方の役割: 売掛金の回収
さらに分析すると、下記のような目標に分けられます。
- 必ず達成しないといけない目標(必成目標):
売掛金回収、X社様との関係を崩さないこと - 達成することが望ましい目標(望成目標):
モチベーションを保つ、部下に自信を持たせる
そして、後始末や尻ぬぐいという、消極的であったり、責任転嫁の気持ちは持たないことも大切です。会社の大事な仕事だと考えて取り組まないといけません。
仕事は何のためにするかというと、自分を磨くためです。
不平不満を持ちながら仕事をしても楽しくないし、意味がないと思いませんか。
仕事の楽しさとは、皆さんご存じのように楽な仕事をすることではなく、
難しい仕事をやり遂げるところにあります。
前向きに積極的に仕事に取り組んでいる人には、必ず応援がくるのです。
社内に限らず、社外でも同じです。
前向きに積極的に接していれば、X社様の方にもその気持ちは伝わります。
今回のまとめ
- 感情に振り回されず、任務分析
- 前向き、積極的な態度が応援を呼び寄せる
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回答者: 呑田好文
元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師。
毎週土曜日+α近所の居酒屋に通ってます。他愛ない話で盛り上がるのが最高です。