中間管理職板ばさみ相談室
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1000人規模の自衛隊の元指揮官、大企業の顧問を長年経験した組織運営のベテランが、
あなたのお仕事の悩みにお答えします。
Q14
「イベントを嫌がる部下と楽しみにしている社長」
- 2023-06-19
- スポーツ用品店 店長 Nさん(40代)のお悩み
オーナー社長がいるスポーツ店の店長をしています。社長と店舗スタッフの感覚の差を埋めるのに気苦労があります。
社長が店に顔を出すことはそれほど多くありません。営業など別の場所で働くスタッフもいるので、店舗スタッフと他社員のコミュニケーション機会は頻繁ではありません。
「店舗が休みの日を、出勤扱いにするからバーベキューに参加するように」と、社長から連絡がくることがあります。
「定休日なら全員参加するだろう」と思っている社長と、「定休日だし、遊ぶ予定があるので参加できません(半ば強制参加なのが気に入らない)」と言ってくるスタッフの双方に気を遣います。
スタッフには「先約があるのはしょうがないし、そう社長には伝えるけど、定休日ならみんなが参加できるだろうと社員のためと思って企画したこともあるから、社長の気持ちを理解したほうがいい。」とやんわり伝えるようにしているのですが……
今後も同じような状況は繰り返されると思いますが、社長とスタッフ両方の気持ちがわかるので、どうしたら良いかと悩ましいです。
A14
自分の考えを明確にし、説得する
仕事なのか仕事じゃないのかということですね。
社長は社員のためにやっている、社員は有難迷惑ということでしょうか。
出勤扱いという前提ですし、仕事上BBQに参加することが大事であれば、店長としてその方向でスタッフを説得するのがよいですね。
そのためには日ごろから社員と密接な人間関係を作っておく必要があります。
スタッフと社長の両方の気持ちが分かると悩まれているようですが、あなた自身がこのイベントが必要か不必要かしっかり考えるべきです。
その上で、無意味あるいは不必要であると考えるのであれば、社長に進言にすべきでしょう。
どのくらいの頻度であるかはわかりませんが、社員の交流の場であり、出勤扱いでもありますから必要と判断するのであれば、例えばBBQ以外で目的を達成する方法はないのかを考えてみるのはどうですか。
時期や場所なども社員やスタッフの意見を聞いて決めることで参加意識が高まるということもありますね。
いずれにしてもあなたが自分の意見(意志)を明確にする必要があります。
その上で説得するのがコミュニケーションであり、あなたの真の実力であると思います。
自分の意志を明確にして、店長としてのリーダーシップを発揮してください。
今回のまとめ
- 周りの声に耳を傾けるコミュニケーション力は基礎
- リーダーシップとは、そこから意志を持って説得・調整にあたる力です
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回答者: 呑田好文
元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師。
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