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中間管理職板ばさみ相談室

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Q15
「二人の上司の折り合いが悪く、仕事が進まない!」

  • 2023-07-03
  • 製造業 課長 Oさん(40代)のお悩み

私は2つの部を兼務しており、それぞれの部署に上司(部長)がいます。
あるプロジェクトで、兼務先2部署が生産と営業という形で係わっているのですが、上司同士の折り合いが悪く、常にお互い仕事のなすり合いでプロジェクトが進行しません。
私はプロジェクト全体からみて各部署の責任、やるべきことに従って仕事をやりたいのですが、兼務先のどちらかを批判しているかのようにとらえられないよう、言葉遣いに気を遣ってということもあり、なかなか直球で伝えにくいです。
兼務先の上司それぞれが私の昇進、賞与の評価者でもあり、険悪な関係は作りたくないのです。
プロジェクトが進んでいない状況に、役員はそれぞれの上司に立腹しております。
このような状況で、会社としてのプロジェクトを成功させるためには、私はどのように働きかけたらよいでしょうか。

A15
感情を挟まず仕事を進めましょう

あなたは、仲の良くない二人の部長の元で配慮をしながら仕事に取り組まれていらっしゃるのですね。
プロジェクトを進めるうえで大事なことは、あくまでも仕事を進めるための自分の意見をしっかりと持つことです。両部長もプロジェクトを進めたくないと思っているわけではないと思います。
プロジェクトを進めることに集中することが大切です。そのための問題解決の手順やチェックリストを用意してみましょう。
優先順位を定めたら、逐次実行をしていきます。つまり、プロジェクトを進めるための業務予定表の作成です。これを両部長に承認してもらえば、それに基づいて実行するだけです。
両部長の不仲などの感情を挟まない仕事のやり方です。それを課長として追及していただきたいです。

以下の方法も合わせて参考にしてみてください。

  1. 役員からプロジェクトが進展しない理由について、両部長に問いただすなどして注意を促してもらう
  2. 両部長出席の会議で、進捗状況・進捗を妨げている原因探求・今後の進展のための手順を明確にする
  3. それぞれの部の主要なプロジェクトメンバーと話し合い、進行状況を個別に各部長に報告し、了承を得る

最後にもうひとつ。上司を動かす方法としてあえて「プロジェクトが進んでいないと思うので、これを進めるうえで部長のこれまでの経験から知恵を貸してほしい」と指導を仰ぐというやり方が有効なときがあります。
部長を当事者としてテーブルにつかせるのです。人は、自分を頼りにしてくる部下には喜んで教えたがる性質を持っているからです。
すなわち、「人は教えたがる動物である」から、それを活用するのです。

今回のまとめ

  • 感情は挟まず、優先順位を定めたら着実に実行をしましょう
  • 上司に指導を仰ぐという方法で、上司を当事者として仕事に巻き込める可能性があります。部下に頼られたら嫌とは言えない人間心理を活用する方法です。

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回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

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