Skip to content(本文へジャンプ)

中間管理職板ばさみ相談室

板挟みの悩み多き中間管理職。あなたの悩みが、みんなのヒントに!?
1000人規模の自衛隊の元指揮官、大企業の顧問を長年経験した組織運営のベテランが、
あなたのお仕事の悩みにお答えします。

NEW

Q18
「管理職の自覚が一向に育たない部下」

  • 2023-08-14
  • 金融機関 課長 Pさん(40代)

職種柄、年功序列制度がまだ残る業界です。私の部下(係長級)を次世代の課長に育てる必要がありますが、いくら指導したり、ミッション付けをしたりしても、目先の顧客ニーズや仕事にしか興味を示しません。

私としては、なるべく戦略立案やその他の部下の育成・コミュニケーションに時間を掛けてほしいので、担当業務を減らす方向で調整をしたのですが、これ幸いと自分の余暇や趣味に時間を使ってしまいます。その結果、後輩からの評価も厳しい状況です。そろそろ自覚を持ってもらいたいのですが…。

A18
情熱をもって諦めずに指導し続けましょう

あなたがおっしゃることはごもっともです。そろそろ自覚を持ってほしい、という意見に同感です。
実は、このようなことはいつの時代にもあったのです。
この親心がなぜわからないのだろうと。「親心、子知らず」ですね。上司(親)から見たら、部下(子)はなかなか育っていないように見えるものです。あなたが係長くらいの時には、上司もあなたたちを同じように思っていたかもしれません。

似たようなニュアンスで、いつの時代も言われることが、「最近の若者は……」です。しかし、若者(部下)はしっかり育っています。あなたが心配するほどのことはありません。 まず「部下は能力が高く、努力している」と認めることから始めましょう。

では、部下が育たないのは一体何が問題なのでしょうか。
それは、部下がまだ上位の立場になっていないからです。
上位の立場になれば情報も多く入り、学ぶ機会も増え、何よりも大切な責任感が出てきます。その責任感こそが、さらに上位の仕事を出来るようになる原動力となるのです。

部下に指導をする上で重要なことは、部下にやるべき責任を持たせることです。そして、その責任を果たすために、努力をさせることです。

人を育てる原動力は責任感です。
責任感によって、人は育つのです。

部下育成の責任は上司にあります。
上司は、部下の態度いかんに関わらず、部下育成の情熱を持って、諦めずに指導をし続けることが肝要ということを忘れないでください。
また、部下育成には忍耐力が必要です。たいてい部下は上司の思い通りにはならないものです。こちらの希望に応じてくれないことに腹を立てずに、そういうものだと思って、なぜそんなことを言っているかの理由を、熱意をもって伝え続けてください。
そのように指導してもらったことが、将来その部下にとって、必ず活きてきます。即効性を求めず、部下を信じて、根気強く見守りましょう。

今回のまとめ

  • 部下はしっかりと育っているので、情熱を持って諦めずに指導をし続けましょう
  • 部下にやるべき責任を持たせ、信じて見守りましょう

過去のお悩みはこちら

板ばさみ相談室では皆さまからのお悩みを募集しております。 お問い合わせフォームよりご連絡ください。

回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

人におすすめしてもらった場所やお店には必ず足を運び、自分の目・口で確かめることを大切にしています。百聞は一見に如かず。その体験がまた次の新しい発見に繋がります。

  1. HOME
  2. Amelys Journal
  3. 第18回