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Q21
「対立する企画と現場」

  • 2023-09-25
  • 不動産業 マネージャー(40代)

私は、あるプロジェクトの実務を束ねるマネージャーです。計画立案から社内意思決定を行うまでのいわゆる企画部門に在籍しており、プロジェクトの現場部門との調整役を担っています。
悩んでいるのは、私が所属している企画部門で考えた計画案に対して、現場部門が全く同意せず、難癖ばかり付けてくるということです 。挙句の果てには、そもそものコンセプト自体に反対されています。計画案の修正で対応できるような内容ではないため、上司にも相談しましたが、「お前が何とかしろ」の一言で具体的な助言はありません。現場部門の意見を無視した計画は遂行できないと考えているため、何とか理解してもらうためにはどうすればよいでしょうか。

A21
真のコミュニケーション能力を発揮しましょう

企画部門と現場部門の対立、これは永遠のテーマと言えます。
なぜ意見がこのように違うのか。企画部門の担当者がこれまで現場を経験したことがないので、現場の仕事の内容や問題点、現場の人たちの苦労や心情が実体験としてわからないということはよくあります。また、現場の人は企画部門の視点や将来施策などがわからないことがほとんどです。
つまり、この問題は立場の違いから発生するのです。各々が自分の立場を中心に考えているので、違いがあるのは当然なのです。
また、あなたがおっしゃる通り、現場部門を無視した計画は遂行できません。現場部門に理解してもらうためには、優秀なあなたが、真のコミュニケーション能力を発揮する必要性があります。
まず、あなたが現場部門の立場になりきって考えてみましょう。できれば、現場に足を運び、自分の目でよく見てみることです。あなたが現場の担当者だったら企画部門に何というでしょうか?現場部門の言うことも一理あり、もっともな意見かもしれません。その立場になって考える、というのがこの問題解決の出発点です。現場部門の意見はおそらく間違っていないと思います。ただ、立場が違うので、企画部門と意見が違うということです。
次に、企画部門の意見をどう思うか、現場の人たちに質問し、意見を聞くのです。十分に傾聴することです。
流れとしては「同意-質問-傾聴」です。ここまでやって初めて、人間関係(コミュニケーション)が構築でき、お互いの信頼関係が強固になります。
お互いに心が開いて信頼関係が築くことができれば、企画部門の意見が現場のためになり、さらには会社の将来のためになることを現場部門も理解するでしょう。
同じ会社にいて、志を同じくしているのですから、説得できないことはないと決して諦めないことです。必ず受け入れられるという情熱や信念も大切です。
優秀なあなたならできるはずです。応援しています!

今回のまとめ

  • 自分と相手に違いがあるのは当然。
  • 立場の違う相手になりきって考える、その努力をすること。
  • 「同意ー質問ー傾聴」のコミュニケーションをしましょう。
担当者コメント

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回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

普段から、「自力」ではなく「他力」で生活している、と思っています。すると、自然と周りへの感謝の気持ちが湧いてきます。

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