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中間管理職板ばさみ相談室
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Q7
「昇進したくないのはダメですか?」
- 2023-02-20
- 私立大学職員 Gさん(40代)のお悩み
私立大学の事務室で経営企画課長をしています。
部長職への昇進試験を受けるようにと、部長から数回にわたり後押しを受けていますが、昇進をためらい、お断りを続けてしまっている状況です。
長く勤めている人が多く、異動を通じ職員同士の交流も活発にあるため、人間関係は悪くなく、働きやすい職場です。
「昇進はしたくない」課長仲間が私以外にもいます。その理由としては、部長が様々な調整(教授陣とのやり取りなど)で疲弊しているのを見ていることがあります。昇進したら、今よりも大変になるのがわかっているのです。
昇進したくない私が居座っているためにポストが空かず、昇進できない部下が控えており、その部下たちには申し訳ない気持ちもあります。
部下にポストを譲り、課長の肩書を外して仕事をすればと言われると、わがままですがそれには首を縦に振れないのです。定年まで勤めたい気持ちもあります。
そろそろ決着をつけないといけないときが来ていますが、どうするのがよいでしょうか。
A7
大所高所からの視点を持ってみる
今回はちょっと厳しい回答になります。自己中心的すぎるようですね。
昇進試験は受けたくない、現状に満足していて変えたくない、部長になるともっと大変、あなたもお分かりの通り、虫のいい考え方です。
実力があり大学のために有用な人材である、もっと活躍してほしいと後押ししてくれている上司の好意に応じず、チャレンジしたくないということですが、勤めている組織をもっと良くするために自分はいかにあるべきか、という大所高所からの視点を持ってみませんか。
昇進したくないと考えること自体は、個人の価値観であり、自由です。
ただ、そこには大学の将来の発展、後輩のため、自分以外の公的なもののためという視点が欠けているようです。
現状に満足していると、なかなか自己成長ができなくなってしまいます。
今の働き方のまま、昇進したくない仲間と徒党を組んで定年まで勤めると、弊害が出るのではと心配です。今のうちに自己変革できるチャンスに乗ってみましょう。
昇進の是非という考えを止めて、未来に向かって羽ばたく、チェンジ&チャレンジするという考えを持つと、優秀なあなたなら、もっと希望の持てる仕事ができるのではと思います。
それがひいては、同僚や部下や後輩にもよい影響を与えて、職場の活性化に繋がるはずです。
今回のまとめ
- 価値観の根底にある考え方に欠けている視点がないか考えてみる。
- 現状に満足しないことが、自己成長に繋がる。
- 常に前向きにチャレンジしてみる。
板ばさみ相談室では皆さまからのお悩みを募集しております。
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回答者: 呑田好文
元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師。
私の名前「好文」の由来は、「好文木」という梅の別名で、晋の武帝が学問に親しむと花が開き、怠ると開かなかったという故事にちなんでいます。
梅は寒い冬を耐え、花を咲かせることもあり、努力できる人になってほしいという願いが込められているようです。