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Amelys Journal

よい組織とは?
組織をつくる3要素と実践する現場の力。

  • 2023-05-29
  • 業務改革コラム

アメリスホームページで中間管理職の方のお悩みについて考える「板ばさみ相談室」というコラムを担当している呑田好文です。
普段は具体的なみなさまのお悩みに答えることが多いですが、今日は「よい組織」について考えてみました。よい組織の3要素と、それがどのように現場で現れるかをお話していきたいと思います。
みなさん意外と、他社や他の組織のことは知らないものです。これまでの37年間の自衛隊での経験や、17年間の企業での勤務といった私自身の経験も踏まえ、組織についてお話したいと思います。

もちろん「よい組織の定義なんてその組織によってさまざま」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、多くの組織に共通して言える必須の要素というものもあるのです。

プロフィール

呑田 好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。規模1,000人強の連隊長、防衛大学校教授等を歴任し、2002年退官(陸将補)。2003年よりセンコー株式会社人事部顧問、2018年よりアメリス顧問、2018年「瑞宝小綬章」受章

1よい組織の3要素

「よい組織とは?」については、古今東西さまざまな議論がありますが、私はこれまでの学びや経験を通じて「目的共有」「貢献意欲」「コミュニケーション」の3つがよくできている組織だと思います。

よい組織の3要素

  1. 目的共有
  2. 貢献意欲
  3. コミュニケーション

1-1 目的共有 ―共通の目的を持っていること

まずは、組織としての目的共有。目的を共有しない集団はそもそも組織とは呼びません。同じ目的を共有するからこそ組織となるのです。

目的とは、企業でいえば企業理念やミッション・ビジョン・バリューになるでしょう。

企業全体で掲げるものだけとは限りません。部署や部門で共有される短期的な目標やKPIなども、目的にあたります。

企業として大きな目的は共有しながらも、部署によってそれぞれ更に細分化された小さな目標を持ちますよね。これは大きな組織の中にまた、小さな組織があるということになります。

もちろん目的がただのお題目とならないよう、組織内でその背景や意図、手段なども含めて共有することが重要です。何のためにやるのか、どのようになるのかなど、組織内での認識を合わせるようにしましょう。

1-2 貢献意欲 ―お互いに協力する意思を持っていること

貢献意欲とは簡単にいえば、所属メンバーが組織のために貢献したいと思う気持ちを持っているかどうかです。会社のためにでもいいし、もっと身近なチームのためや同僚のために尽力しようという姿勢でもいいでしょう。

みんなが単独行動をしていては、それは単なる個人の能力の足し算にしかすぎません。それでは、組織としての力は発揮できないのです。

組織としての成果を出すには。「みんなでやる」という意識が必要になります。そうすることで、様々な人の能力が掛け算になるでしょう。そのためには「みんなの役に立ちたい」と思える風土づくりも重要となります。

1-3 コミュニケーション ―円滑なコミュニケーションが取れること

コミュニケーションの重要性はみなさん日々感じるところではあると思います。情報共有のためにも、また気持ちの面でも大事にしたいのがコミュニケーションです。

たとえば1-1で見た「目的共有」をするのも、1-2のような「貢献意識」を醸成するのも、円滑なコミュニケーションがあってこそです。

基本的なことではありますが、まずは組織内では笑顔で明るく接するだけでも効果があります。その他、積極的に質問すること、聴くこと、褒めること、同意することなどが大事になります。

2よい組織の3要素は、現場のここに表れる!

1ではよい組織に必要な3つの要素について簡単にお話しました。読んでいる方の実感としては、考え方としてはわかっていても、なかなか日々の業務では実践できず、実際のところ何をすればいいのかが知りたいのではないでしょうか。

そこでここからは、3つの要素を実践できているかどうか、具体的な行動に落として一緒にチェックしていきましょう。より日々の仕事の場面や日頃の考え方に当てはめて考えてみることができると思います

よい組織の3要素を実践できているか?
9つのチェックポイント

  1. 「伝える」よりも「伝わる」が意識できている
  2. 全ての意見を「正しい意見」として受け止められている
  3. 「知っている」だけでなく「できる」につなげられている
  4. 事象を様々な捉え方から考えられている
  5. 社会のため、公のため、の視点がある
  6. 周りによい影響を与えられている
  7. 相手を信じて任せられる
  8. 謙虚に仕事をしている
  9. 日々感謝・感動しながら仕事をしている

できているもの、できていないもの、なんとなく普段を思い描けましたか?重要なポイントについて、ひとつずつ解説していきます。

2-1 「伝える」よりも「伝わる」が意識できている

よい組織に必要な3つの要素の中では目的の共有やコミュニケーションと関連するものです。たとえば、ただ企業理念を何度も唱和させて暗記させて、目的が共有できていると思っていては意味がない。伝えていても、伝わっているとはいえません。

伝えた先の、その人の中で理解されているか、目的と目の前の業務が紐付いているかまで落と仕込んであげることが重要です。人と人とのコミュニケーションはもちろん、業務のプロセスにおいても意識したいポイントですね。

たとえば、定例MTGのアジェンダに落とし込んで月末に総括し、翌月の方針を決定する。EEI※(報告すべきこと)を明確にし、報告機会を設ける。伝えて、その内容を確認するタイミングを設けることで、「伝わる」につながることができます。

※EEI=Essential Elements of Intelligence。自衛隊では情報主要素と訳し、指揮官が現在最も必要としている情報は何かを部下に示し、報告すべきことをその報告期限とともに示すことになっています

2-2 全ての意見を「正しい意見」として受け止められている

立場や視点の違いから意見が異なることは、どの組織にもあることです。ただし、間違った意見というものはひとつもありません。

その人の視点からは正しい意見だから、組織として一旦は受け止めるのが大事です。そうすることでコミュニケーションがよりよくなるでしょう。色んな人の意見が尊重されることで貢献意欲が高まることにもつながります。つまり、意見は自他の違いはあっても間違いではない、という視点を持つことが、コミュニケーションにおいては重要なのです。

2-3 「知っている」だけではなく「できる」につなげられている

従業員の育成や成長について、座学の研修に頼っていることはありませんか? もちろん研修も活用したいですが、業務・目的遂行において大事なのは、知識だけではなく行動できることです。「知っていること」と「できる」とは異なる、ということなのです。

まずはチームのメンバーには行動できる場を用意してあげてみてください。「知っていること」を実際に行動に移し、「できる」に繋げる機会を意識的に設けるのです。やってみる機会があればモチベーションも上がり、組織への貢献意欲も上がるでしょう。

2-4 事象を様々な捉え方から考えられている

ものごとは捉え方次第という側面もあることを、日々忘れないでください。たとえば部下が失敗しても、それを学びと成長の機会としてフォローすればいいだけのことです。

失敗を失敗で終わらせないのが上司の仕事。過去だって捉え方次第でいくらでも変えることができると考えましょう。

2-5 社会のため、公のため、の視点がある

これは3要素の中のひとつ目、目的共有と深く関係します。企業内の仕事であっても、眼の前の仕事を片付けたり売上を上げたりすることだけが最終的な目的ではありません。

企業の目的は、企業としてその先にある社会のためにどんな貢献をするかが土台にある。社会貢献を含めた、一段広い視点での目的共有を意識してみてください。
人は、公のため、他人のためにやることで、さらに大きな力を発揮できるものです。

2-6 周りによい影響を与えられている

2-5で見たように、社会への影響を考えることは大切です。そして同時に、自分の周りにもいい影響を与える人でもありたいですよね。

自分の仕事をこなすだけで終わらず、同僚や部下、チームの人にいい影響を与える、いい貢献ができるように。組織全体の貢献意欲を育てることで、よい影響を与えあえる組織になることができます。人から頼まれる、頼りにされる人間へと成長したいものです。

2-7 相手を信じて任せられる

信じることができず、部下や後輩へ細かなところまで指示したり管理したりしてはいませんか? それは、目的を共有できていないから細かいところまで管理しなければならなくなっているかもしれません。

目的、つまりゴールさえ共有できていれば、細かな管理は不要。任せることで本人の責任感を育て、そしてその先に貢献意欲も育ちます。

2-8 謙虚に仕事をしている

謙虚に仕事をすることと、次項の感謝の姿勢は、コミュニケーションにおいて特に大事です。まずは当たり前ですが謙虚に仕事をするようにしましょう。

年次や役職関係なく謙虚な姿勢になることで、コミュニケーションは円滑になります。自分ひとりでできることは何ひとつないと意識してください。

2-9 日々感謝・感動しながら仕事をしている

謙虚と同時に、感謝と感動も忘れずにいてください。感動したことは、学びにもなりやすいもの。
自分自身はもちろん、組織内でも感謝と感動を大切にする風土をつくることを意識してほしいと思います。

小さなことでも、こなす仕事ではなく感謝と感動をする。そうすることで長期的に組織は育っていくはずです。

感謝・感動することも重要ですが、「感動を与える仕事をすること」はさらに高みにあります。常に感謝する習慣を身に付け、感動与える心構えを実践したいですね。

3おわりに

よい組織の3要素、ぜひ意識して明日からの組織づくりに活かしてほしいと思います。

一方、よい組織の要素はわかっていても、現場の業務や一人ひとりの意識に落とすところまで浸透できている企業はまだまだ多くはないはずです。目指す方向と、日々の業務が一貫することが絶対に大切です。小さな心がけから、よい組織はつくられると心得てください。

今回の記事は、アメリス社内で実施した勉強会の内容を再編集したものです。アメリスでは、このような勉強会を定期的に開催し、みんなで組織について学び続けています。

組織運営や組織内人間関係などのお悩みは、こちらもぜひご覧ください。

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