Skip to content(本文へジャンプ)

中間管理職板ばさみ相談室

板挟みの悩み多き中間管理職。あなたの悩みが、みんなのヒントに!?
1000人規模の自衛隊の元指揮官、大企業の顧問を長年経験した組織運営のベテランが、
あなたのお仕事の悩みにお答えします。

NEW

Q25
社長からの業務改善指令にうんざり

  • 2023-11-20
  • 不動産業 経理部長(50代)

不動産の中小企業で経理部長として働いています。この2年ほど、社長直々に業務改善のアイデアを出すように言われ続けており、具体的な内容は部下たちに考えてもらいながら上申しています。すでにいくつか実行している内容もありながら、並行して常に新しいアイデアを求められ、最近では「もっと革新的なものを持ってこい」と言われます。正直なところ、部下も自分ももうネタ切れです。
ポストコロナ含め時代の変化を踏まえると、社長として今やるべきことは、業務改善等の「枝葉」ではなく、業務改革等の「幹」となる方針や戦略を見直すことではないかと思います。しかし、私からそのまま社長に具申すると、ハレーションが起きそうなので、どう具申すればよいかアドバイスいただきたいです。

A25
具申にはテクニックはありません

もし私がこの問題を社長から受けたら、「しめた!自分の考えやアイデアで会社を変えられるチャンスがきた!」と思います。
社長はもっと革新的なものを持って来いと言っているのですから、幹となる方針や戦略について具申できるチャンスです。多くの社員は社長に何か言いたくても言えないものです。言うチャンスすらないのです。しかし、このような機会があった、というだけでなく、それが何度もですから、まさに会社をより良い方向に持っていく絶好の機会と捉えるべきでしょう。

ここでの問題は二つあると思います。
一つは、あなた(部長)の問題です。

  1. 部下への丸投げ体質
  2. 部長は社長補佐の立場でもありますから、業務改善をやりきっているなら、業務改革をやるべきと意見具申をあげるべき
  3. 新しい価値を生み出す努力と意欲不足

二つ目は、社長の問題です。社長は、業務改善(枝葉)ではなく、業務改革(幹)をやるべきと気付くべきです。
業務改革とは、長期的な視点で戦略を考えること、会社の改革に取り組むことです。その中に、自分の考え方、大筋のアウトプットへの期待度及び方向性など、社長としての業務改革の指針を示すのです。
重要なのは、会社の全体像を描き、問題点や改善すべきことを発見して、改革を進めることです。

具申には、基本的にテクニックはありません。必要なのは、会社をより良い方向に持っていきたいというあなたの熱意と意欲です。

又、部長の立場ですから社長といかに日頃からコミュニケーションを取っているかも重要です。
あなたが「ここがチャンス」と捉えて、意欲と熱意をもって取り組めば、部下にも伝播して、さらに良いアイデアも期待できると思います。

もう一度言いますが、社長への具申にはテクニックはありません。ハレーションが心配ということですが、自信を持って真正面から具申するしかありません。虚心坦懐、補佐道を全うしましょう!  補佐道については、また別の機会にお話ししましょう。

今回のまとめ

  • 会社をより良い方向に持っていく絶好の機会と捉えましょう
  • 具申にはテクニックはありません
  • 意欲と熱意をもって具申しましょう
担当者コメント

熱意あるあなたに!業務改革の成功の秘訣もぜひ読んでみてください。

過去のお悩みはこちら

板ばさみ相談室では皆さまからのお悩みを募集しております。
お問い合わせフォームよりご連絡ください。

回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

健康のためによくウォーキングをしています。ウォーキングは歩数を目的とするよりも、季節の風景や花の香りなど五感で楽しむことを目的としたほうが長続きします。

  1. HOME
  2. Amelys Journal
  3. 第25回