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番外編
指揮道➀ 心得7か条
- 2024-05-07
前回のコラムでは、「補佐道の基本動作と心得7か条」をご紹介しました。今回はトップ(上司)の指揮道です。
トップが部下組織を律する上で重要なことは、トップが部下組織を統率することです。統率は指揮、統御、管理(マネジメント)からなります。
統率=指揮+統御+管理
指揮は状況判断(思考作用)と決断・決心(意思作用)からなり、トップは適時適切に状況を判断し、決心をして部下組織を指揮することになります。
この指揮を有効にするために必要不可欠なものが統御であり、管理です。統御はトップの全人格的なもので、部下に良好な感化影響を及ぼし、部下をして積極的にトップに従わせ、任務達成に邁進させることです。
管理(マネジメント)の対象は人、物、金、情報であり、任務達成のために指揮、統御に欠かすことは出来ない重要なものです。
統率の考え方を「指揮道 心得7か条」として以下のようにまとめました。
<指揮道 心得7か条>
- 自ら先頭に立って会社をけん引する気概を持つ
トップはその後ろ姿を以って、スタッフに範を示し、信頼される存在となるように心がけること。 - 目的と方針を明確に示す
仕事の目的と方針を明確に打ち出し、スタッフに仕事上の根拠となる重要事項を示すこと。 - 重要な結節において決心を下す
トップは重要な結節段階において、ためらい遅れることなく適時適切に決心すること。 - 常に高い道徳心をもって、人格を磨く努力を怠らない
トップは人格を磨き、社員から尊敬されるに足る立ち居振る舞いをすること。 - スタッフに適切な指導を与え、仕事にまい進させる
スタッフの状況を把握して、統制を最小限にして自主裁量の余地を与え、積極的に仕事にまい進させること。 - 一度決心したことはみだりに変更しない
意思を堅固にしてスタッフを惑わさないこと。ただし、条件等が変わった場合は、柔軟性をもって変更することをためらってはならない。 - 常にスタッフに対して感謝の気持ちを忘れない
トップだからといって決して威張ってはならない。スタッフあっての会社だと認識すること。
以上です。
指揮道もまた補佐道と同じく一日にして成らず、と言えます。理解することと実践できることは全く別のものです。上記を念頭に置きながら、日頃の業務に取り組んでみましょう。視座を高く持てるようになり、周囲からの信頼を得られると思います。
次回は、指揮道の心得7か条を踏まえた上での「指揮道➁ 基本動作」をご紹介したいと思います。
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回答者: 呑田好文
元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師。