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番外編
指揮道➁ 基本動作

  • 2024-05-13

前回のコラムでは、トップ(上司)のあるべき姿勢として「指揮道➀ 心得7か条」をご紹介しましたが、今回は心得を理解した上での基本動作です。

<指揮道の基本動作>

指揮道は、以下の4つの動作で構成されます。

  1. 情報要求
  2. 決心
  3. 指示
  4. 報告要求
1.情報要求「情報要求せよ」

初めに、トップは部下に対して、今最も必要としている情報は何かをはっきりと示すことが必要です。自衛隊では、最も必要としている情報要求のことを「EEI(Essencial Elements of Information)」と呼び、非常に重要なトップの仕事と位置付けています。

2.決心「状況判断を行い、結論をもとに決心する」

次に、スタッフが起案・意見具申をしてきますので、適切な状況判断を行い、結論を出します。この間、自らも情報収集をしなければいけません。短期的ではなく長期的かつ全体最適の視点で判断する力が必要になります。状況判断で出てきた結論をもとに、トップ自身が「やる」ということを自分の腹で決めると決心となります。意外とこの“決心(決断を下すこと)”ができていないトップは多いので、意識してみてください。

3.指示「決心をもとに計画作成・実行を指示」

次に“決心”に基づき計画作成をスタッフに指示します。起案された計画に対して承認を行った後、その計画に基づき、逐次実行するための指示を出します。

4.報告要求「報告要求も忘れずに」

上記の実行指示を出す時には報告要求(何をいつまでに)も忘れずに行いましょう。また、報告においては中間報告により進捗状況の確認も必要です。もし進捗が芳しくないようであれば修正や追加など所要の指示を出します。途中段階においても、情報は常に最新の状態にしておくようにしましょう。そして、最終報告完了まで業務を遂行することが重要です。以上が大きな流れです。

トップに必要なのは器や能力よりも
「基本動作」

今これをお読みの方の中には、まだ自分は人の上に立つような器ではない、まだ早い、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、器や能力というものは、トップとなるための必須条件ではありません。前述の基本動作ができるように、訓練してスキルを磨けばよいのです。トップとスタッフが円滑に機能すれば、仕事はうまくいきます。トップ個人の能力に頼ることなく、「補佐道」「指揮道」の両方を理解して、組織的に仕事を行うように意識しましょう。

担当者コメント

アメリスが大切にしたいのは、「補佐道」「指揮道」のような誠実な世界観です。分かりやすいルールと仕組みづくり、そして業務の見える化で、誰にとってもフェアで誠実に働くことが報われる世の中をつくりたいと本気で考えています。
今後も、組織課題を扱うアメリスならではの誠実な経営思想を「板ばさみ相談室」を通して発信していきます。あなたのお悩みも「板ばさみ相談室」にお寄せください。

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回答者: 呑田好文

元陸上自衛隊レンジャー教官。2002年退官(陸将補)
2018年よりアメリス顧問。2024年2月より同取締役。サロン・ド・アメリス講師

「補佐道 基本動作と心得7か条」
「指揮道 基本動作と心得7か条」

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